オフ

オフ、といっても公式のオフではない。

だいぶ前に諦めた女性といい仲になることができた。

周囲もやっかみ半分の祝福を与えてくれている。

しかし、次のデートでは早速別れ話を切り出される。

どうして? と思っているうちに、ふと彼女の顔を見ると、会社の同僚の顔になっている。

しかし、俺は気づかない。気づかない、というよりも彼女の顔を同定できないのである。

「顔が違う」ということと、「その女性である」ということが、なぜだかわからないが同時に成立している。

そこで俺は気づく。「これは夢なんだ」と。

しかし一方で、夢の中の俺は思う。「もしこれが夢じゃなければ、あの人ともう一度一緒になれるかもしれないじゃないか。こんなチャンスを逃せるか」と。

そこで俺は目を覚ます。

時計をみると、何と10時半である。

今日は本来、10時から会議があったのだ。

しまった! と思って身支度しようとするが、身体が異常に重い。頭も痛い。

風邪、ということでもなさそうだが、今から会社に出たところで会議には間に合わない。会社に電話して謝った。

ということで、今日は半ば強引にオフにしたわけなのだが、おかげでだいぶん、体調はよくなったと思う。体調が悪い、という自覚はなかったのだが、やはり疲労の蓄積はあったようで、かなりすっきりした気分で、コピー(ギターのね)にいそしむ1日を過ごすことができた。