オスカーピーターソン@東京国際フォーラム
東京国際フォーラムにて、オスカーピーターソンのライブ鑑賞。
前座は上原ひろみ。
- アーティスト: Hiromi
- 出版社/メーカー: Telarc
- 発売日: 2003/04/22
- メディア: CD
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以前、NHKに出てるのを偶然見て「いいな」と思っていたので期待していたのだが、なかなかのものでした。彼女のライブならまた行ってみたい、と思いました。
15分の休憩を挟んでピーターソン登場。
ん?
何か演奏が変。
オスカーピーターソンといえば、「超絶技巧」という言葉が悪口になるくらい、テクニックで鳴らした人。にもかかわらず、あたかもモンクみたいなアウトトーン・アウトテンポが目立つ。
最初はわざとだと思って聴いてたのだが、段々、「これはマジで指がもつれてるのかもしれない」と思うようになった。
所詮は私の耳による判断なので、信用できないことはなはだしいが、ピーターソンはもしかすると、どこか悪いのかもしれない。指が思ったように動かないのかもしれない。
もちろん、だからといって演奏そのものが悪かったのかどうかと聴かれれば、悪かったとは思わない。やはり彼はそんじょそこらのミュージシャンとは違う。奏でる音楽には風格がある。それは間違いないのだけれど、要するに他を圧倒するような神のごとき演奏ではなかった、そういうふうに感じたということである。
そういう意味では、10月5日に同じ国際フォーラムで聴いたジョアン・ジルベルトの演奏は神がかっていた。
例えるなら、画聖が描く絵にはねた絵の具がそのまま「絵」となるように、ジョアンの奏でる音、漏れるため息はすべて「音楽」になっていた。音楽を志す人すべての理想型が、ジョアンの演奏にはあった。
(ジョアンの昨年の演奏はこちらのアルバムです)
ちなみに、オスカーピーターソンカルテットのギタリスト、ウルフ・ワケーニウスは超かっこよかったっす。