年度替わりで多忙を極めているのだが、音楽的・身体的には大きな気づきがあったので、メモ代わりに書いておく。

まず、リズム。

廣木の師匠からは間断なく説教を食らっている部分ではあるのだが、ようやく「リズム」というものがどういうものなのか(というよりは、「リズムがない」というのがどういう状態か)ということが理解できてきたような気がする。

誤解を恐れずに言えば、リズムとは文化であり、言葉のことである。
その国、というよりはその音楽をやる人たちの間で共有されている「乗り」のことだ。

いくら流調な日本語を操れても、女子高生の会話にとけ込める外国人はそう多くはないのと同じように、いくら多彩なフレーズを仕込んだところで、ジャズをジャズらしく、つまりは「私が4ビートで演奏すること」はそれほどたやすいことではない。

だから、リズムに乗る練習が必要なのだ、ということ。


もう1点はバランスだ。

 これは、要するに体幹部のバランスのこと。現在行っている、フレット間の移動を伴う運指の場合、どうしても身体をがっちりと固定して、腕だけを動かすようにしたくなる。しかし、実際には身体をがっちり固定してしまうと、腕をフレット間移動した時の力が、体幹部に影響しやすくなり、バランスを崩しやすくなるのだ。
 昨日から工夫しているのは、椅子の上にあまりどっしりと座らず、また、足裏も安定させず、なるべく体幹部に不安定な状況を作って、それを微妙な状態でバランスをとって保つ構えである。
 このようにすると、腕がフレット間を移動する時に起きる衝撃が、肩、背中、腹、足、右手などに分散して吸収され、ある種の余裕が産まれてきた感覚がある。また、左手も、フレット間移動や、姿勢を保つことにに余計な筋力を取られることがなくなり、より弦を押さえる力に専念できるようになったようである。